五竜岳

日程:2013年9月28、29日
単独



無雪期登山は3年ぶり。
3年の間はほっとんど運動せず。

1週間前に足慣らしに近くの山に登ったら、2時間歩いただけなのに
月曜から木曜まで筋肉痛が取れなかった。

こんなんで北ア歩けるの???

6月に発症したひどい腱鞘炎と、7月に発症した顔の湿疹で
夏期休暇に予定していた山行には行けないどころか、
湿疹で日焼けができなくて外にも出れず、ようやくマシになってきたと思って
出かけようとした9月3連休は大雨で関西地方では甚大な被害がでるほど。

そして密かに狙っていた9月末の週末。

でも、また顔の湿疹が再発、腱鞘炎も悪化してきたけれど
あまりの晴れ予報に引くに引けず。

えーい!行ってしまえ!

行きの高速の運転中、顔が少し痒くて「やっぱり引き返した方がいいかな〜」なんて思ったり
自分が無理やり自分を連れて行くような感覚も。
だって、もう夏山終わっちゃうからね^^;

不安抱えながらも向かってみました、遠見尾根から五竜岳。



【1日目】

行程:エスカルプラザ〜(ゴンドラ&リフト)〜地蔵の頭〜小遠見〜中遠見〜大遠見〜五竜山荘〜五竜岳〜五竜山荘





7:30 ゴンドラ乗り場

ゴンドラが動き出すのでそれに合わせて乗り場へ・・・
だけど財布を車に忘れて、取りに戻ったら待ち時間が長くなっちゃった。




8:08 アルプス平





はい、予報どおりの良いお天気です。
振り返れば、大好きな三山もちゃんと見えます。




せっかくカメラを持ってきたので、よい景色を見つけては、
いちいちザックを下し、一眼を取り出し、
また担ぎ、またおろし、取り出し、撮影し、

としている間にどんどん時間は経っていく。



でもいいんです、それで。
3年ぶりの鈍った体にいきなり鞭打っても仕方ないから、
マイペース、マイペースで。




小遠見は休憩せずスルー
人が多くて・・・^^;



このあたりのダケカンバがとてもきれいでした。








鹿島槍もかっこよく姿を現します。


10:04 中遠見
(休憩せずスルー)




また下って〜登る。しんどい・・・



あ、池(沼?) 発見!
と、そこが大遠見でした。

10:46 大遠見
(40分休憩)



ここのナナちゃん赤かったな〜




どんどん五竜岳に近づいていきます。




そしてこの尾根を登っていくんだね〜
久しぶりの私にゃちょっとキツイ。
ぞ〜〜〜っ




最後の急登の前ところで3人パーティーの方と少しお喋り。
そしてしばらくその後を歩く。

両端切り立った急登の尾根に不安を感じていたので
この方々の面白い会話が癒しになった。




急坂を登るのは平気です・・・

でも砂っぽい場所の急坂
細かい石ごろごろの急坂
鎖場の岩場
細かい石が乗ってて如何にも滑りそうな下向きかげんの木の階段

下りを考えるとブルーだった。
下手して転んだら、そのまま下まで落っこちてしまう。

脚力があった頃はあまりそんなこと考えてなかったけど、
自分の足に自信がなくなると、これだけ恐怖感って増すんだね。
おまけに右手は腱鞘炎。

いつもはいざとなれば鎖持って力任せに下りれば平気だけど、
それもできそうにない。




健康であることはありがたいことなのだと再認識。
そんなことを考えながらモクモクと歩く。





ここずっと歩いてきたんだね〜
不安に思いながらもこういうのは快感。





久しぶりの壮大な景色に励まされながら歩きます。





13:40 五竜山荘 到着



夕焼け、朝焼けの時間が食事の時間に重なりそうだったので
自由度を優先して素泊まりに。

自炊スペースも広くて快適なところでした。
(写真撮るの忘れた。)

予約した人だけかもしれないけど女子のみの相部屋。
配慮が嬉しいです。


14:30 五竜山荘出発して五竜岳へ向かう



右は雲海、うん、うん、良いです。



初めは普通の登山道だったけど、どんどん岩岩した道になってくる。
登りはいいけど、下りのことを考えると恐い。

こわごわ歩いていると後ろからさっき尾根で一緒だった男性3人パーティーと
可愛らしい女の子3人パーティーが近づいてくる。
女の子たちも少し怖がっている模様で、
男性パーティーについて行ってる模様。

私も後ろついてっていいですか〜^^;
なんちゃって・・・

一番最後尾の方に
快諾して頂いて、気がだいぶ楽になった。
多分、このときまで楽しさより不安が勝ってたような気がする。

写真撮る余裕なかったから写真はないです。
足滑らせたらそのまま確実に落っこちてしまう箇所。
登りはいいけど、下りが〜(T_T)

と思ってると3人男性パーティーの中の一人の方が、
「ここで足滑らせたら下まで一直線じゃけん〜」
なんて言う。心の中でどきっとする。

それを聞いて女の子たちが
「おじさん、そんなこと言わないでよ〜」
それを聞いて不安を分け分けしたような気がする。


頂上まであと少し!





15:50

そして五竜岳 登頂☆




普通に7人パーティーみたいだね(笑)

いい記念撮影になりました。




剱岳は登頂後一瞬にして姿を隠し、
どんどんガスって来た。

でも待ってればガスは時々晴れるような感じ。
頂上で夕焼け撮って小屋に戻る予定をしていたけれど、
今の私にはとんでもない!

暗くなって見にくくならないうちに私も一緒に帰りますよ〜
置いてかないでぇぇぇぇ〜
って感じでした。


さぁ、問題の下り。

やっぱりさっき登ってきた岩場、下りで見るともっと怖かった。
みんなも「こんなとこ登ってきたっけ?」っていうくらい。
しかも滑る岩が多い。

いつものフットワークで足を運んでも、足裏に力が入らない。
ふわふわしている感じ。
そんな自分の足を信用できなくなっているから余計に1歩1歩が怖い。

色んな箇所の筋肉が退化したな。
全然意識していなかったけど、今思えば、
足裏で地形を捉えて力を加える向きを認識して
歩いてたと思う。無意識に。


自分の足も信用できないけれど、
右手が使えないので、3点支持ができない。

岩場は好きな方だったんだけどな・・・
手が使えないんじゃ・・・

右手を使わずにどう下りようか、おろおろ、おろおろ・・・


すると緊張気味の私をこんな会話が和ませる。

「あ〜ん、足が届かないよ〜」
「ここだよ、ここにあるよ!もうちょっと右、右!」
「次も足場の場所教えてね。」
「分かった!私が見ててあげるから安心して!」

この女の子たちのパーティーのこのかわいい声のかけ合いを聞いて、
パーティーっていいな〜って思った。
仲間ってやっぱりいいな〜

そして何とか皆さんのお陰で無事に下りて来れました☆


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五竜山荘付近からは剱岳も見えないし、近くの山々は見えない。
ちょっと五竜方面に登れば白馬岳方面は見えるけど、
ガスってたので特に写真にがっつくこともしなかった。

自炊スペースへ食事に行って見ると、ら、超満員!!

「あちゃ〜、困った」という顔をしていると、「ここあいてるよ〜!」

とスペースを空けてくれた。

全員、いくつかのパーティー、単独さん、入り混じっていたけど、
みんな元々の知り合いのように一つになって盛り上がっていた。

群馬県の山を愛する会?の愉快な人たちを筆頭に場を盛り上げ
大阪の2人の女の子のノリ・ツッコミが関西人としては心地よかった。

山ならではの楽しさかな。
沢山笑わせてもらいました。楽しませてもらいました。

この人達はさんざん飲んで食べた挙句、
夕食のカレーを食べにいきました(笑)

私の夕飯は、適当にカップラーメンと爆弾おにぎり。
足りないかなと思ったけど、おなか一杯で出てきそう・・・

女子部屋に戻ると、さっきの女の子3人パーティーと同じ部屋。
群馬県の出身だそう。
他に2人で来ていた千葉と東京の方。
単独の方。

しばらくみんなでお喋り。
山小屋は久しぶりだけど、こんなんも楽しいね。

ビールの缶を捨てに行くと
先ほどの男性3人パーティが山荘入口付近におられて
会話が始まった。

この方々は四国から来ておられるそうで、
なんと車で片道10時間かかるそうな。
私よりもはるか遠くから来てる人がいるんだなと感心してたら
話の成り行きから3人の中の一人の方が
ボスの知り合いだと分かる!!

今日の行程、かなりご一緒させてもらったけど、
ここでの話がなかったら、そのまま
「おつかれさまでした〜、お気をつけて〜」
って普通にさよならしてたんだろうな。

私に3年のブランクがなかったら・・・
私が腱鞘炎でなかったら・・・
私が一人で来ていなかったら・・・

五竜の山頂に一緒にも行かなかったかもしれないし、
あまり話すこともなかったかもしれない。

こう考えるとこれまでの山行の中でも、気付いてないだけで
あらゆるコネクションのある人とすれ違ってる確率は高いのかも。

ボスとMATSUYAMAさんの架け橋になれて光栄です☆


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山荘の就寝時間は21時。
それまでに寝ようと思ってたけど、全然寝付けない。

21時に消灯しても全然寝れない。

依然として爆弾おにぎりは胃の中に停滞。

寒いと思ったら結構暑いし喉が渇く。

眠気がやってくることはなく
寝ているのか、起きているのかわからない状態。




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